ミラノサローネ:SONY(2)
- yu_ishihara
- 2018年4月20日
- 読了時間: 2分
今年のミラノデザインウィークでSONYが開催している「HIDDEN SENSES」、すでに多くの来場者があるようです。この展示は主に5つの空間で構成されていて、最後の空間については先日ご紹介した通り。また前半では、聴覚、視覚、触覚などがテーマの作品が並んでいます。

自分が立てた音がまったく違う音になって帰ってきたり、照明がつくる光に近づくと不思議な影が浮かんだり。そんなインタラクションの中には、すぐに気づかないほど些細なものもありますが、だからこそ誰もが普段よりも感覚を研ぎ澄ませることになります。
たとえば普通の水差しとグラスが置いてある。グラスには水が入っていて、水差しの中に水はありません。しかし水差しを手に取ると、そこに水があるように感じる。その水を注ぐようにグラスに傾けると、さらに驚くようなリアルな感覚があります。グラスに目を凝らすと、そこにも変化が…。

また本棚のような作品は、やはり一見、普通に見えます。しかし棚に置くものによって、一部の素材が視覚的に変化する仕組み。さらに、そこにフレームをつけると、何もなかったはずのフレームの中に写真が現れる。高度なセンサーやOLEDディスプレイの応用により、こうしたプロダクトはすでに実用化が可能なレベルにあります。

一連の作品は、見方によってはメディアアート。しかしメディアアートが非日常的な感覚を追求するのに対して、「HIDDEN SENSES」ではその意外性を日常に融合させ、暮らしをいっそう豊かなものにしようという意図があります。もちろん現在の生活でもすでにたくさんのテクノロジーが活用されていますが、「HIDDEN SENSES」を体験すると、人とテクノロジーの関係性にはまだまだ未知の領域があることに気づかされます。
作品の様子はこちらの動画でも。 https://www.youtube.com/watch?v=DziZamGvqzw
会期:4月17日(火)~4月22日(日) Spazio Zegna, Via Savona, 56/A, Milano https://www.sony.co.jp/SonyInfo/design/info/mdw2018/index.html
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